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瞳孔

<7A60>

緑内障発作時に、

ピロカルピン(商品名サンピロ、ムスカリン受容体刺激薬)は使っていいのに、

なぜ、

抗コリンエステラーゼ阻害薬点眼(商品名ミオピン、ウブレチドなど?)

は使ってはいけないのか?

 

<抗コリンエステラーゼ阻害薬>
物質名:ヨウ化エコチオパート
商品名:フォスフォリンアイオダイド点眼薬
作用:房水流出促進
昔、サンピロが効かなかった場合に使われたらしい。
副作用:白内障など。
http://www.hitomi-news.com/glaucoma/hitomi233.html

 

p168
7A66
メチル硫酸ネオスチグミン配合薬
製品例    :    ミオピン点眼液

ChE阻害薬

 

ジスチグミン臭化物   
製品例    :    ウブレチド錠
ウブレチド点眼液

 

悪性緑内障には、ピロカルピン(商品名サンピロ)禁忌。
水晶体が前方移動して、隅角がさらに狭くなるから。

散瞳
縮瞳

何筋か?
何受容体か?

商品名:サンピロ
物質名:ピロカルピン
非選択的ムスカリン受容体刺激薬

p154
<16A60>抗緑内障点眼薬の副作用で正しい組み合わせは?

 

(a)△? 塩酸ブナゾシン(商品名デタントール:α1受容体選択性遮断薬)は、a1受容体をブロックするので、縮瞳しそうな気もするが、、、

http://www.santen.co.jp/medical/common/pdf/info_package/chuui/detantol.pdf

によると、「同じa1遮断薬のコリナンシンやダピプラゾールが点眼で眼圧下降作用を有することが知られていま
したが、強い眼局所に対する刺激性や縮瞳作用のため臨床応用されるまでに至りませんでした。」とのこと。
しかし、デタントールの副作用の欄には、「縮瞳」の記載なし。

(b)○? 塩酸エピネフリン

http://takeganka.exblog.jp/4760031/

によると、昔、「エピスタ」という商品名で、開放隅角緑内障に用いられていたらしい。
添付文書は見つからず。手術中に商品名ボスミンを点眼することはあるが、、、
怪しいサイトではあるが、
http://www.emedicinehealth.com/drug-epinephrine_ophthalmic/article_em.htm
によると、エピネフリンによるアレルギーは副作用として指摘あり。
(っていうかあらゆる薬の添付文書の副作用のところに「本剤に過敏症・・・」なんて記述が必ずあると思うのではあるが、、、)

蛇足だが、ミドリンPは、トロピカミド(商品名ミドリンM:アセチルコリン受容体阻害薬)+フェニレフリン塩酸塩(a1選択的刺激薬)

(c)×塩酸ドルゾラミド(商品名トルソプト):CAI(炭酸脱水酵素阻害薬) 点眼薬に尿路結石の副作用の報告なし。
CAI内服(アセタゾラミド:商品名ダイアモックス)の副作用としては尿路結石の報告あり。

(d)○ベタキソロール(商品名ベトプティック):β1 blocker。副作用として心拍数減少。

(e)○イソプロピルウノプロストン(商品名レスキュラ):プロスタグランジンF2α誘導体。副作用として眼瞼皮膚色素沈着。

http://takeganka.exblog.jp/4760031/ 緑内障点眼薬の歴史

http://takeganka.exblog.jp/9825792/

蛇足ではあるが、、、

ザラカム(1日1回点眼)=チモロール(beta blocker、商品名チモプトール)+ラタノプロスト(商品名キサラタン)

コソプト(1日2回点眼)=チモロール(beta blocker、商品名チモプトール)+ドルゾラミド(商品名トルソプト)

 

(3) α1受容体選択性遮断薬
ブナゾシン(商品名デタントール)
作用:経ぶどう膜強膜房水流出の増加
用法・用量:デタントール0.01% 1日2回
主な副作用:結膜充血
その他の注意:α1 遮断薬を服用中又は過去に服用経験のある患者において、α1 遮断作用によると考えられる術中虹彩
緊張低下症候群(Intraoperative Floppy Iris Syndrome)があらわれるとの報告がある。

http://www.nichigan.or.jp/member/guideline/glaucoma2-7.pdf

日本眼科学会緑内障ガイドライン(第2版)補足資料1

 

http://park12.wakwak.com/~pharma1/textbook/Autonomic/Autonomic.html

http://en.wikipedia.org/wiki/Autonomic_nervous_system

以下は、wikipediaのコピー。

image_thumb1
↑pupil dilator muscle(瞳孔散大筋)は、交感神経刺激α1受容体刺激によって、relaxではなく、収縮のような気がするが、、、
勝手に訂正してみた。自分で書いたので誤りがある可能性あり。

image

http://adash.honesta.net/2001m1/memo/index.html#3
アドレナリン受容体、アセチルコリン受容体のサブタイプ

眼科プラクティス6p128によると、古典的には、

(1)交感神経(ノルアドレナリン)→瞳孔散大筋の収縮

(2)副交感神経(アセチルコリン)→瞳孔括約筋の収縮

により、瞳孔径が調節されていると思われていたが、最近は、

(3)交感神経、副交感神経、三叉神経や炎症物質、ペプチドなどさまざまな神経や物質が複雑な相互作用を持っている

と考えられている。

NEW薬理学(改訂第4版、2002年)p229
(引用ここから)
—————————————————–
アドレナリン受容体
平滑筋:α1受容体に作用して、血管平滑筋、瞳孔散大筋、気管支筋、胃腸管括約筋、膀胱三角筋と括約筋は収縮する。
一方、β2受容体を介して、骨格筋、腹部内臓、肺、腎および冠血管、気管支の平滑筋は弛緩する。
散瞳は、エピネフリンを健常者の結膜に滴下しても起こらないが、交感神経切除後やある種の緑内障患者にエピネフリンを点眼すると強く散瞳が起こる。
一方、エピネフリンは健常者やPOAG患者の眼圧を低下させる。これは血管収縮によると考えられる。(←本当か?)
—————————————————–
(引用ここまで)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%B8%AE%E7%9E%B3
には、
「β1アドレナリン受容体の動眼神経刺激によって輪状筋肉の収縮が起こり、続いて瞳孔が収縮する。」(2011/5/16時点)
との記載はあるが、動眼神経は副交感神経であり、
「副交感神経では、節後ニューロンから効果器への伝達はアセチルコリン(受容体はムスカリン性)で行われている。」(病態生理できった内科学5p28)
とのことなので、これに関しては日本語wikiの記載が誤りと思われる。
(日本語wikiはとても参考になるが、ときどき誤りもあるので、英語のwikiや、その他複数のソースを確認する必要あり。)

NEW薬理学p248
(引用ここから)
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アセチルコリン
ムスカリン様作用
ACh(0.1 mg/kg)およびコリンエステル類の全身投与ではムスカリン様作用が現れる。
この作用はアトロピンで拮抗される。
AChは特異的ChEによって分解され、ChE阻害薬を前投与するとその作用が増強される。
眼:虹彩括約筋が収縮して縮瞳が起こる。
毛様体筋が痙攣(収縮?)し、調節障害(水晶体が薄くなる)が生じ、Schlemn管からの眼房水の排泄を促し眼圧が低下する。
—————————————————–
(引用ここまで)

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